鳳王三山

2007/06/30~07/01

1日目(6/30)  青木鉱泉(7.55)~薬師岳登山口(8.30)~御座石(11.52)~薬師岳山頂(13.50)

              2日目(7/1)薬師岳小屋~薬師岳山頂(4.50)~観音岳(5.24)~6.15(小屋との分岐)~オベリスク(7.15-7.50)~
       鳳凰小屋(8.20-8-40)~五色滝(9.20)鳳凰の滝(10.30)~中道ドンドコ沢分岐(12.45)~青木鉱泉(12.52)

 

昨年から行きたいと思いながらも、行く機会に恵まれず
今年こそはと早々予定を立てた・
夏山は時期が短く、予定が実行された事がまず今年の「夏山登山第一弾」の成功かな。。。

日帰りも無理すれば・・なんてとんでも無い考えをしていたのだが、
折角なのでゆっくり回りたいと小屋泊まりに決定した。
2つの小屋のどちらにしようか・・と言うよりもどのコースを選ぶか迷った。

1週間前の天気予報は完全に雨。
週末が近づくに頃には何とか晴れマークさえ出てきた。
「これい~んじゃないの」・・(いったん中止も考えたけど・・。)
快晴の時に尾根歩きが出来たらいいね・・と言うことで薬師岳から回る「中道コース」にした。

朝5時前に自宅発。
昨夜の雨が空気を綺麗にしてくれて、ベランダから見える丹沢も稜線スッキリです。

相模湖ICから高速に・・6.50に韮崎ICを下りる。
高速をでると目の前に鳳凰三山がデーンと控えて迎えてくれた。
最高の登山日和じゃないっすか~♪
この時はそう思っていたのだが・・・

案内板に従って青木鉱泉に7.25着いた。
何台かの車が停まっていたがそれ程混んでいなかった。
2日分で1500円の駐車代を払う。
隣には静岡から来たという男性が4名。
彼らも同じコースとのこと。
「途中待っていて下さいねー」なんて言われながら
お先にスタート。



支度をして7.55  さぁ~「夏山登山第一弾」のスタートです。
青木鉱泉の庭から歩き始めてすぐにドンドコ沢コースと、私達が行く薬師岳の中道コースに別れる。



川を渡り沢に沿って林道歩き、8.30に薬師岳登山口の標識に着く。
ここからいよいよ山にとりつく。


結構林道歩きで私は何故かバテ気味・・早すぎるでしょう・・(笑)。
今日はただ登るのみに専念の一日らしい。

去年の辛かった槍の時を思い出しながら、あ~ならない為にも
しっかりと酸素を確保しなくっちゃ・・なんて歌を歌いながら登り出す・・(今のうちは。。)
夫婦二人だけだと登りながらあまり話もしない・(私達だけかな?)
展望のない樹林帯をひたすら登る・。
暑い・・汗が流れる・・。

ちょっと休もうか・・・9.10。
休むにも昨日の雨でそこら中湿っていて、座る事も出来ずに立ったまま。

9.25・・林道に出た・・車がある・
・それも湘南ナンバー何々・・此処までこれるんだね・・。

ここからは登りが緩くなった気がするがそれも最初だけ・・。
相変わらずの登りが続く。
9.50頃になったらガスが上がってきた。
このガスは何時まで?
切れるのかな??
今は雲の中 きっとこれを越えたら真っ青な空が・・きっとそうだ、そうに違いない・・・。

この時期なのに花もあまり無い・時々ギンリョウソウが・
そして健気に咲く小さなマイズルソウが・・
山で疲れて元気を貰うのはやっぱり花だ・。
頑張って・・って言ってくれてる気がしてくる。。。

この辺りから晴れてると木々の間からオベリスクも見えるらしい・・。
八ヶ岳も見えるらしいが・・・

10.8・・休憩。
大きな丸太が登山道を遮っている・・それに寄りかかっての休憩。
そして又登り・・。

11.10・・下ってきた男性にあった。
ここで初めて人にあった。

上は快晴ですよ・・このガスを抜けたら快晴だって・・。
(* ̄^ ̄)//。・*:★*:・♪・’☆パチパチ
早く抜けてくれ~~。

この辺りから岩や古木が苔むしていて、八ヶ岳のみたいだね・なんて良いながら
登れ登れ・・・

11.50・・御座石に着いた・。
紙に「御座石」と書いて貼ってあるだけ・・。
もう少し由来とかきちんと書いてあると思ったのに・・これで良いのか南アルプス。。



この岩にもコイワカガミが群生している。
今が一番の良い時のようです・。

「これ何???」
隊長が見つけたのは「イチヨウラン」の様だった・。
御座石の根本にひっそりと咲く花一輪って感じかな。


この辺であった下山してきた男性。

「上はどうですか?」と聞くと
「鳳凰三山は初めてですか?」と聞かれた
この山は良いですよ・・・気品がある・・
色々登ったけどこの山が一番。

これは奈良時代の天皇が夢を見てこの山で修行をしなさいと・・。
そして3年の修行をしたそうです・・御座石はその時に座った石だそうです・・。
あくまでも伝説です・・。
そう言って色々と話をしてくれた・・

足が上がらない・・これで進んでるのかと思う程のスローぺース。
平地はほとんど無い感じでずっと登り。

登っていくと突き当たりに大きな岩がある・
丁度座れる岩もある・・12.50



周りも開けてきっとここからは素晴らしい景色が見えるんだろうな・・。
ここにもコイワカガミが群生している・・。
30分も休憩して重い腰を上げる・・。

歩き出して間もなく白砂の登山道に変わると別世界に飛んできたような感じだ。
景色が変わると元気が戻る・・。
何かのきっかけでまたまた活力が戻ってくる・・不思議。。

エッ山頂??
そうなんです・・山頂でした・・
ばんざ~~い!!



2780m

スッキリした青空の下で見ることは出来なかった薬師岳だが感動です。
わぁ~~凄いね・・。
来たかったこの地にやっと来れたよ・・・
感動できる山でした。



しばらく山頂で過ごし今夜の宿の薬師岳小屋には一番乗りで14.00着
受付を澄ませて説明を聞く。



100名収容との事なのでこじんまりとした小屋です。
水がないので顔、歯磨きは自分が持ってきた水を使うとの事。
早速布団を決められて・・端の二つ。
今日は25名程の宿泊客だそうです・・。
悠々で嬉しいな・・。

5時半の食事時間まで何もする事もなく、横の砂払岳まで登ってきた。
ここも岩に朱ペンキで「スナハライダケ」と書いてあるだけ・・
何故か私の地図にも載っていない・・。





向こうに見える薬師岳
砂払岳でお昼寝隊長・。。

ここでノンビリ過ごして小屋に戻ると何人かの人達が庭のベンチで宴会を始めていた。
こんなに少ない人数だとみ~~んな友達になっちゃいます。

食事時間まで話をしたりコーヒーを入れたり布団に横になったり・・
時間がゆっくり過ぎていくんですよね。

そして5時半に・・たった25名だと食事も一度で済んじゃって



その後も楽しいおしゃべり・・。
あの静岡から来た4人組がいつの間にか5人になっていた・・
自己紹介・・とか言って話を聞いてみると13時間かけて山形から来たらしい。
この4人との関係は全くなく、途中から意気投合した感じ。
お酒も入ってとても楽しい時間です・・。

8時消灯・・早いと思っていても皆さんが寝ちゃっています。。。
一つの部屋でみんなが静に寝てるとなんか不思議な感じです・・。
今夜はいびきの音も殆ど無いんです・・。
小屋でこんな事滅多にないです・・。






2日目

朝4時に目覚ましに起こされた。
トイレに表に出ると昨日と変わらず辺りは一面ガスの中・

4.43に日の出との事なのでそれに合わせて薬師岳に登る、
今日はご来光は期待できないだろうけど・・。

山頂には3人の人たちが居たが
寒い中ちょっとお話しをして・・。
1月にここから見たご来光の話を聞いたり・・。
きっと素晴らしいご来光だったのだろう・・。
皆さん60過ぎから70代の方々のグループ・。
お元気ですねー・・。



観音岳に続く道・・・4.50山頂を出発する。

今朝の食事はお弁当にして貰ってあるので
ここで皆さんと別れてそのまま観音岳を目指す。
ドンドコ沢から下るのならこんなに早くなくても良いのでは・・なんて言われたけど
(そうかもしれないけど・)

風がある為にガスが切れたり湧いたり・・
きっと横に見える白峰三山は一度も見えない・・。

これは叉来る為の試練かも。
北岳に会いたい・・。

ダラダラとした登り。。



この三山で最高峰
2840m観音岳
5.24
朝から体調が思わしくない我が隊長は「朝ご飯にしよう。。」
と言うので観音岳でお弁当を広げたら・・なんとぉ~パン食でした。
力でそうもないな・・。



それでも次を目指して・・・

ガスが切れてカメラを構えるとすぐ下から又ガスが・・
まぁこれ位で降られないだけラッキィ~♪

ここからは下りだけ・・。
次に目指すあのオベリスク
まだまだ見えてこない。

若者達が大きなザックを背負って楽しそうに賑やかに登っていく。
何キロ位??
そう聞いたら「15~6キロです・」とのこと。
でも重そうだな・。

芸術作品


ハイマツの中を歩くと雷鳥でもいそうな感じだね。。
鳳凰小屋と地蔵岳の分岐(6.15)
ここから少し登る。
やっと見えたオベリスク。

岩を登るところでご夫婦に会う。
道を譲ると「昨日青木鉱泉から登りましたよね」
あ~~そうだちょっと先に出た方だった・・。
なんだか友達のような気になってくる・・。



そして赤抜沢の頭に着く。
雲が切れそうになってやっと見えた・・これは甲斐駒??
もう少し、もう少しと待っては見たがやっぱりここまででした。

賽の河原のたくさんのお地蔵様
何と・青空も・・・。


オベリスクに登ってみる?


途中まで行って諦めて戻ってきた。

この時に青空が・・・
どうでしょう・やっぱり普段の行いかしら~ん(= ̄m ̄)
ここまで待ってやっとこんな景色が・・
長い時間は続かなくてもそれでも嬉しい・・・。

念願のあの中央高速から見えたオベリスク・・やっと会えた。
1時間近く遊んでこれから鳳凰小屋へ


30分で小屋に着いた。
隊長は先に行っていたので小屋の主人と話していた。



いろんな話をした・・。
中道を通ってきたことを褒めて下さった。
昔は殆どドンドコ沢から入山する様だったらしいけど、最近は何故か中道が多い。
何故か解らないけど・・・
標高差1700mは大変でこちらなら1300mだからどんなにラクかと・・。
花のことやいろんな事。
ここで歯磨きをさせて貰って顔を洗って・・やっとスッキリした。

梅雨が明けないと安定した天気にはならないよ・・とも言われた。
梅雨の時期だからね・・。

今度はこっちの宿も使って下さい・・料理も美味しいしスタッフも良いですから・・と。
そして8.35小屋をあとにした。

ここからはドンドコ沢を下るのみ・・。
滝も良いから見ていって・・と言われたが、このガスでは見えないかもな~
と付け加えられた。。


下る程に視界が悪くなってきた。
滝なんて音はするけど全然見えない・・。
五色滝・鳳凰の滝・白糸の滝・いろんな滝があるんだね。

段々疲れもたまってきてる感じ。
下って下って・・・大きな石を避けたり、木の根っこに躓かないように・・。
神経を使いながら下るのって登るより疲れる気がする。

やっぱり靴が合わないんだ・・足が痛い。
登りの時は平気なのに下りでいつも辛い。
買い換えないとダメかな。。
あとで解ったのは指のマメ両足に4つ
1つの爪は死んだ・・。


南精進滝を過ぎた辺りでザザザッ・・と木が揺れた。
猿の群れが50匹くらい。
怖かった・・・。

青木鉱泉に着いたのは12.50
あ~~着いたぞ。。。
お疲れ!!
ここでビールと行きたいところでしょうが車なので我慢してね。

2日間の鳳凰三山・楽しんで来ました。
でももう一度行ってみたい!

           山域別リスト