東北の旅
今年もこの時期が来た・
あまり期待はしていなかったが、どうやら今年も東北の山に行こうと言う事になった。。
登ろうとする山は、「早池峰山」
毎回東北を目指す時は、殆ど雨の中。。
予報とにらめっこしても、今年もやっぱり傘マーク。
晴れを確信してから予約をするのはベストなのだが、なんだかんだと今年も予約が先で、
傘マークは私達の目指す地域に付いてくる・・あ~~~あ。
仕事を休むために、いろんな調節をして、7月4.5.6の2泊3日の旅になった。。
前日まで予定をはっきり決めずにいたが、やはり大雨予報で、今回はザックと山行きは諦めて、観光のみに決定。
そうなると少しの雨ならOK・・全く心配なし。。
荷物も靴も軽い軽い。。
朝はゆっくり、8時過ぎに自宅をでる。
新幹線で東京駅から仙台、そして新花巻。
そこからレンタカーで宮古・・そして新花巻に戻る予定。
この時期、新幹線も宿も、レンタカーさえやっとの思いで予約できた。。
帰りの新幹線などは、通路を挟んで分かれて座ることに・・それでも席が取れただけでも救いもの。
東京駅に着くと、今日はSPらしき人物があちらこちらに・・
何事か?
新幹線の中にも警官らしき人がウロウロと・・。
何かあるのかな・・と思いながらも、仙台から新花巻に着くころは忘れていたのだが・・
新花巻に着くと、私たちが降りたドアには、テレビのカメラが・・
なんだろう・・そしてやたら誘導員が大勢。。
駅の出口にもたくさんの駅員が誘導している・そして駅の玄関前には日の丸の旗を持った人達が駅を囲んでいる・・
これなに??
駅の人が何処に行くのでしょう・・と聞くから駅レンタカーまでと言うと、「天皇陛下がお見えですから待合室で待って下さい」と言われた。
天皇陛下??
それじゃ私も行かなくっちゃ・・今まで生きてきて、こんな事に出合えるなんて・・
そんな訳で、今回の旅のスタートはこんなラッキーなことから始まりました。
皇后さまは先日体調を崩されたとの事でしたが、それでもお元気でした。
震災のお見舞いとかで仮設住宅の訪問との事でした・・え~と直接ご本人に伺った訳ではありませんよ(当たり前か・・えへへ)
イベント終了で、お腹がすきましたわ。
新花巻駅はとても静かな駅で・・静かと言うより何もないのです・食事処もほとんどなくて・駅前の「山猫軒」で山猫ランチを頂きました。
山猫軒と聞いてピンときた方多いでしょう・・。
あの注文の多いレストランです・。
本当は宮沢賢治記念館にあるのですが、駅前にもありました。
隣に座った地元のおばあさんと話し込みまして・・
天皇皇后両陛下を見に来たんだよ・って言っていました。
偶然に私達もお会いできて幸せだったわ・と言うと・・
良い事がきっといっぱいある旅だよ・・って・・そういうものさ・と言われちゃいました。
とてもいいおばあさんで、東北って前から思うのですが、人がすごく優しいんです。。
またまた好きになっちゃいました。
沢山の話をしたら・そのお二人、宮沢賢治記念館でお掃除をしていたらしいです・。
良い所だよ・・って教えてくれました。
やっぱり地震の話も出ましたが、この花巻辺りは、地震は揺れたけど、津波は関係なかったから、被害それ程ではなかったとか・・。
別れるのが辛いくらいにとてもいい人でした。
「着いた早々いい人にお会いできてうれしかったわ・・お元気で・・」とご挨拶・・
「おまんさんたちがいい人だからだよ」って優しいお返しが・・
さぁ~この旅楽しもう~~~♪♪♪
この街全てが「宮沢賢治」イーハトーブの花巻です・。
宮沢賢治記念館・童話村・など・・
そして今夜の宿「フォルクローロいわて東和」へ。
予報では悪いと言われたお天気、晴れ間も出て雨は無し・・。
ビジネスホテル的な場所、白金豚が名物らしく・・生姜焼きの晩御飯。
温泉は最高・・。
明日は遠野です・・
今日は二日目・遠野から宮古まで・。。
三陸鉄道に乗りたかったけど、時間の調節がきかず・・まだ全然開通していないので時間的に無理。
NHKの朝ドラ「あまちゃん」の影響で、久慈は相当な人が出てるらしい・・私たちはそこまでは行きません。
朝から小雨が降ったりやんだり・
昨日お見えの天皇・皇后両陛下は昨日は遠野泊らしく、遠野に向かう道路もまだ交通規制。
あっちに行って、こっちに行って・・と車の誘導があり・・
「いま天皇・皇后両陛下が来ますので、車は停まって待ってください」との事。
「えっ・・写真大丈夫ですか?」と言うと、今なら間に合いますよ・・と言われ・
はははっ・・今朝も朝から幸せ気分です・
ゆっくり走る車から優しいお顔でご挨拶・・。
私達追っかけ・・・・。
遠野の町も普通に走れるようになって、河童さんに会いに行きます・・いるかな・お留守かしら?
遠野は民話の町で有名です、「伝承園」では1週間前に予約をすると昔話を聞くことができるそうです。
道端の横にある「キツネの関所」
これは河童ではなく、キツネに化かされるはなし。
遠野市土淵町土淵
この雰囲気にそんな事ありそうと思える。
ここから河童淵に向かう・
今回はナビも大活躍・何とか使い方も出来るようになって・・。
カッパ淵
土淵町の常堅寺裏を流れる小川の淵にはカッパが多く住んでいて、人々を驚かし、いたずらをしたといわれています。 澄んだ水がさらさらと流れるカッパ淵は、うっそうとした茂みに覆われ、今にもカッパが現れそうです。 淵の岸辺には、カッパ神を祀った小さな祠があり、子持ちの女性がお乳が出るようにと願ををかけるとかなうといわれています、 願かけには、赤い布で乳の形を作り、この祠に納めるのが習いとされています。 |
カッパ淵
小さな祠とともに、居てもおかしくないかもと思わせる静けさで、不思議な空間・。
まだまだ民話につながる場所があるのだろうが、今日は先に宮古でゆっくりしようと車を走らせる。
時間で通行止めになってしまう峠に入ってしまいUターン。
その道が近いと思っていたけど、そこから釜石道路に行く道しかないらしいので、時間ロス。
新しい道路があちらこちらでできていて、高速料金を取るような道だが今は無料との事。
震災復興の為の車が行きかう為に急いで作ってるようだった。。
至る所で工事個所がある、そんな復興もまだまだの実態を感じた。
釜石に着くとちょうど昼ご飯の時間。
美味しい海の幸・・頂きました。
釜石から宮古まで海岸道路を走る。
話をしていても思わず無口になるほどの悲しい出来事が、未だに目の前にある。
がれきの山積みがそのままだったり、津波に襲われた家がその形のまま残っていたり・・
土台だけ残ってるたくさんの跡地、そして草が生い茂って・・
もう2年以上も経ってるのに、全然進んでいない復興事業なんだ。。
車を停めて写真を撮る気も起きずに・・大変な大災害を今更ながら感じるのだった。
宮古・浄土ヶ浜のパークホテルが今夜の宿。
ここもやっと取れた宿だ・ここがいいからという訳ではなくて、どこを探しても満室で、このホテルの1室だけがなんとか取れた。
ところがこのホテル、素晴らしく良かった・・従業員の方も勿論、ロケーションも・・もちろん食事も。。
ホテルの前に、ローソク岩を見物。
それが見つからない・ナビの通り動いても海の護岸に行きついてしまって・・
そこで作業中の方に伺っても、地元の人も知らないとか・・
仕事を休んで、インターネットで調べてやるよ・と言われた男性も・・ここからじゃ見えないよ海からでないと・・
全く親切すぎる東北人・・。
ひとしきり世間話も・・
やはり車も家も流されたとか・でも誰も亡くならない事だけが幸い。。
何処でもその話を聞くと声が詰まる。
お土産を探しに・何処がいいと聞いたら「魚菜市場」がいいと・
今日は見るだけにしてホテルに入る。
今夜の食事は・・こんなに豪華。
最終日
今日は市場にお買い物・
昨日行った魚菜市場・
有)カクダイ島香でお買い物。。
こちらの奥さんの話だと・もう一軒あったお店が流されてしまって、おばあさんとお嫁さんと・3人が亡くなったそうです・。
何処に行っても悲しい話ばかりですが、皆さん頑張ってました。
おばあさんの残してくれたこの店、頑張ってやっていきます。。
また来てやってくださいね・と。。
私なんかには全く何もできない、こうやってここに来るだけ・・
みんなが来てくれるだけで頑張れる・・って言ってました。
お正月用の何かあったらまたお手紙を下さるとか・・そしたら注文しなくっちゃ。。
その後は、浄土ヶ浜遊覧40分コースではしゃいできました。
船の出向に合わせてウミネコが後を追ってきます・。
ガイドさんの声も聞こえない位・・
素晴らしい景色を見ながらも、ここは25mの津波が来た話。。
この船は地震の後、海に40キロも先に乗り出し停滞、2日間停滞して助かったとの事。
楽しく遊びに来た皆さんに地震のいやな話をするのは申し訳ないと思うけど
やはり事実を後世に残すのが私たちの役目だと・頑張っていました。
津波で流された岸壁を砕いて処理する仕事・あれだけ大きな波が、こんな大きな岩までも動かして・
自然の力は凄いと思う事が何度も。。
最後にガイドさんは、「私たちは頑張ります・皆さんもこちらに遊びに来た時、頑張ってますか?
と一声かけていただくと嬉しいです」との事でした。
今回は山にも行けなかったけど・
まだまだ何かできるのでは・・小さな事でも何かできないかと・・思う旅でした。
東北に行くことが少しでも何かの力になるのでは・と思う旅でした。