遥かなる雲ノ平山行

鷲羽岳(2924m)・ワリモ岳(2888m)・祖父岳(2825m)・三俣蓮華岳(2841m)

2011年8月7日〜8月10日

【1日目】 新穂高温泉(5.30)-わさび平小屋(6.50)-秩父沢(8.30)-鏡平山荘(11:30-11.50)-弓折岳分岐-双六小屋(14:20)
【2日目】 双六小屋(5.00)−三俣山荘(8.00−8.30)−鷲羽岳(9.15-9.50)-ワリモ岳(10.40)-祖父岳(12.15)-雲ノ平山荘(13.50)
【3日目】 雲ノ平山荘(5.00)-祖父岳分岐(6.00-6.15)-黒部源流(7.25)-三俣峠(9.00)-三俣蓮華岳(9.25-9.40)-双六小屋(11.35-12.10)
 -弓折乗越(13.20)-鏡平山荘(14.30)
【4日目】 鏡平山荘(5.00)-イタドリが原(6.50)-小池新道入り口(8.00)-わさび平小屋(8.20)-新穂高駐車場(9.40)


2日目    双六小屋〜鷲羽岳〜ワリモ岳〜祖父岳〜雲ノ平山荘

前日殆ど寝ることが出来なかった隊長は、ゆっくり寝れたようで、まず安心。
4時に灯りがつき、すでに出発してる人も多かった。。

私達もいつものように朝食をお弁当にして貰って、5時にスタートした。

双六岳に向かって進み最初の分岐を右に進む。

前回に双六岳は登頂したので、今回はパスでした。

双六小屋から三俣山荘に向かうにはどのルートがいいのか、小屋のスタッフに聞いてみた。
中道ルートと、巻き道ルートがあり、雪のついていないこの時期なら、全く問題なく歩ける巻き道ルートのほうが時間が早いとの事。
それなら・・とこちらを選んだ。

小屋の横から登りはじめて間もなくご来光。
分岐でご来光を見ながら朝食の予定が間に合わずに、分岐に着く前に朝日が昇った。。

いろいろな事を欲張って頭に浮かべて手を合わせる・・この山旅が無事に過ごせますように!
分岐で食事・と言っても、持って来たパンを。
朝ごはんは全く入っていかない・でも今日一日の長丁場を考えると、無理をしても押し込まなくてはいけない・。
無理をしてやっと飲み込む感じで、パン、カロリーメイト、コンビーフなどを少しづつ・。

こんな素晴らしい景色がおかずなら、食欲が沸かないはずは
無いんだけど中々食べれません・。
一番左に槍の頭がちょっとだけ。

さてさて・今日も一日始まります・。
朝起きてから最初の歩きがとても進まない。
僅か20分の歩きが、凄く疲れてるのがわかる。

毎回そんな感じで、今日は大丈夫なのか・と思うほど毎回毎回。

携帯電話も殆ど圏外。
ある瞬間・メールが入った・・それぞれに二人の娘から。昨日は関東では酷い雨が降ったとか・で心配のメールだった。
返信も中々出来なくてやっと送れる場所までいけた。

アップダウンを繰り返しながらも、少しづつ私の体調も戻ってきてるようです・。
巻き道はこんな所。こんな景色を見ながら歩けます・。
これから進む鷲羽岳・ワリモ岳・左奥は水晶岳
(こんな所ばかりでは無いですけど・アップダウンがありますし・・・)


小屋が見えてきた、鷲羽岳の鞍部(鷲羽乗越)標高2,550mにあります。
ここを登れるか??

目の前に迫る感じで、鷲羽岳中々手強そう・・・。

双六岳に来た2008年、双六小屋の後ろに大きく聳えた鷲羽岳、
登ってみたいと思っていたその思いが
やっと実現されます・・。

鷲羽岳、左にワリモ岳・・と超えていきます。
8時にやっと三俣山荘に到着、トイレを借りて・・(とても綺麗でした)
そうそう〜♪えびちゃんお勧めの喫茶でコーヒー、サイフォンコーヒーは名物です。
ここのオーナーが眺めの一番いい場所に喫茶を改造して、ここでおいしいコーヒーを飲ませる為に作ったそうです。

「コーヒー2つお願いします・」そう言ったら、ちょっとなんか変な感じでお返事でした・。「はい」・・と。
あとで聞いたら、喫茶は8時30分からだそうです・「今回は出せますが、今度来る時は出せないときもありますので、8時半からお願いします・」あら〜ゴメンナサイ・ありがとう。

ここのコーヒーは是非是非ご賞味してみてくださいねー、槍の眺望と一緒に・
きっと想い出いっぱいの、忘れられない味になると思います・。
山に入ると時間が自覚できなくなってくる・。まだ8時で・もう3時間も歩いてるんだから・・
これがその窓からの眺め・・絵でしょう・・そして信じられないでしょう・コーヒーの写真忘れちゃった・(⊃∀`* )エヘヘ♪
今日も荷揚げが忙しく・・「荷物外に置きました?」「はい」「あ〜〜もう遅いかも」・・でも荷物は無事でした。
飛ばされちゃうらしいです・。凄い迫力で、ガラス窓が振動で・楽しい・・

ここで少しお話を聞いて、鷲羽岳から雲ノ平までの状況をうかがいました。
今日も午後から天気が崩れ、雲ノ平付近は木道なので、出来るだけ早く着いた方がいいですよ・と気にしてもらう。。
一番の頑張り所はこの鷲羽岳です・・あとはそれほどもなく・・との事。。


今回の山行で一番目だったのは、たくさんの女性のソロさん達でした・
ある程度の年齢の方が多かったようですが、女性1人でこんなに山深く入って・・かっこよすぎです。。

さぁ〜いよいよあの鷲羽岳にトライします。



鷲羽岳方面より三俣山荘を振り返る、三俣蓮華岳方面

遠くからずっと眺めていて、こんな山、本当にこの足で登れるかと心配していたが
さて・登り出すと「おや」意外に行けそう・・
(登りっぱなしで行くんです)
休みながらの登りですが、歩いては立ち止まりながらでも確実に進んでいきます。
意外に登りやすい山なのかもしれません・。


山頂直下で見る鷲羽池
ここに槍ヶ岳が映るのかな〜もし映るのなら見てみたいものだわ。






鷲羽岳山頂には1時間15分で到着・・
頑張って登ってきたんだからゆっくり楽しみます・。

登りはじめは晴れていた景色も、周りが少しづつガスが発生して・・雨がちょっと心配。

ここからワリモ岳に向かいます。ワリモ岳は単なる通過地点のような山頂です・。
狭い山頂では立ち寄る人も少ないのかも。。でも狭くても展望はいいですよ。


これから向かうワリモ岳、
山頂だけ岩がまとまってあります・だから遠くからでもしっかり解ります。

だからそこでランチにしました。。双六小屋のお弁当

私達ともう1人の男性が・・ランチタイムです・これから何処に行きますか・・と聞いたらその方は野口五郎岳に向かおうと思うって。。
はっきり何処から何処までって決めていない方が結構いますねー、何処まで??そう聞くと・雨になりそうだからこうしようとか、こっちにしようとか・・。
ここは一度入ってくると、色んなルートに進めます・但し日程を考えないといけませんが・・。
山頂標識の前で会ったご夫婦は、水晶岳に向かいました。
水晶岳 野口五郎岳
ワリモ北分岐地点から
野口五郎岳は3時間20分
水晶岳(黒岳)は1時間30分で行けるようです・・

雲ノ平山荘に行って、大勢の人に勿体無いよ行かなくっちゃ・・て言われてしまいました。
一刻も早く小屋に着きたかったので(雨予報の為)
残っちゃいました。実は最初から予定に入っていませんでした。
時間的に私達では難しそうです・。

もし・これからこの山域に出掛ける方は、ここを残すと
ここだけにもう一度来るのは大変なので、是非予定に入れたほうがいいと思います。
祖父岳(じいだけ)に向かう為、この分岐を下ります・水晶岳は直進。
ワリモ北分岐を過ぎて岩苔乗越(いわごけのっこし)に向かう。
男性グループが居る所が黒部川の最初の一滴が始まるそうです・。
でも解らなかった・・

この男性の方たちがいる所から左に下ると黒部源流沿いに
三俣山荘に行けるそうです・。

私達が明日通る黒部源流は、ここからの下りと
雲ノ平から下ってきた場所が合流する所です。
・・。
そしてこれから向かう祖父岳(じいだけ)はここを直進します・。前にあるピークを何個か越して祖父岳山頂になります。

ここが中々遠い・・。

そしてここを過ぎると雲ノ平になるんです・。

まだかまだかと疲れた身体を、精一杯頑張ります。。

ここまで来たらもう後わずか・・。

ケルン群と山頂
ここは道迷いに注意とあります・
あまり広すぎてしっかり確認して進んでください。
そして今回の最終目的の雲ノ平、日本最後の秘境と言われる所・・どんな所なんだろう・
そう思ってると雨が・・ポツンと・。
もう少しで到着なのに・・なんて思ってるとそれだけで済んだようだ・

小屋は見えても直接下るルートが無い・ぐるっと右回りに木道があり、上から見たらすぐ・
そんな感じなのだが1時間も掛かってしまう・。
疲れた身体には辛い・・。昔は直接下ることも出来たらしいが今は無理のようです・。

はい松の中のずっと続く木道を歩き・・やっと小屋が近くに見えた。

その前にスイス庭園を散歩。

昨年新しくなった雲ノ平山荘です・・。
木の香りがするステキな建物でしたが・残念ながら洗面台が出来ていなくて、
要するに水が無いのです・、トイレの1つの手洗いから流れる、チョロチョロの水で顔を洗ったりしなくてはならないのです。でもそういう事はちょっと無理のようで、今回は顔も洗わず・・。
飲み水は1L100円ですが、キャンプ場までいくと美味しい水がたくさん流れてるそうです・。
往復40分もかけて水汲みにいくのはちょっと出来ないので、仕方ないですねー



今夜の食事はお鍋です・石狩鍋・・もどきかな・・暖まりました・食事も済んで
テラスから見る山々に、一日居ても飽きる事がないんだろうな・・なんて思える場所でした。

今夜もたくさんの方々とお話しをして・・
明日の鷲羽岳で百名山を踏破する69歳の奥様と70歳の中学から山岳部だったご主人。
83歳の男性の方、千葉から来て、「雲ノ平ってこんなとこだったの??」とガッカリした奥様。など・・・




今夜も1枚のお布団に寝れました・・。

焼けました・
水晶岳 笠ヶ岳


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